第17話 すみれともうひとりのすみれ

「…」
金曜日の夜、あたしはのんびりとテレビを見ていた。
そして後ろに貼りつくように座っているのは
「すみれちゃ〜ん…怖いよ〜、他の番組にしようよ〜。」
「ママ、そんなに怖いならあっちの部屋に行っていればいいのに。」
そう、この番組は色んな「怪談」をドラマにして放送しているのだ。
「だって…一人になった途端、このお化けが出てきそうで…。」
「ケロちゃんに一緒に居てもらえば大丈夫でしょ。」
「それは…そうだけど…。」
そんな事を言っている番組が進行し、別のお話になる。そのタイトルは…
「「二人の自分」?なんだろう」
「やっぱり…また怖いのだよね〜。」
話が進行するうちにタイトルの意味が分かってきた。
「ドッペル・ゲンガーやな、これならさくらも怖ないやろ」
何時の間にか部屋に入ってきていたケルベロスが解説する。
そういえばママの座っている位置が少し遠くなっている。
「なんせさくらは身をもって体験したからなぁ」
「ほえ?」
ママは不思議がるあたしを見て微笑むと、いきなり星の杖の封印を解く。
「ミラー!」
「鏡」の名前を持つ精霊が召喚される、その姿が一瞬歪み…
…次の瞬間さくらは二人になっていた。
「さくらがカードを封印してた時にコイツがさくらに化けてな
で、それをさくらがドッペルゲンガーと勘違いして…あの時の怖がり方は笑えたなぁ…」
「ケロちゃん!」
「ヒッヒッヒ…ん?そういえばあの時さくらに占いの方法を教えたんやったな」
「占い?」
「そや、クロウカードを使った占いや、予知のできるクロウ本人が考えた方法や、
良っく当たるんやで〜。…なんせアイツはそれで怨みをかったほどの…ブツブツ」

なにやら過去の良くない思い出にぶつかってしまったケルベロスをそのままに
さくらはカードを取り出すと
「…すみれちゃんにも教えてあげる、これをこうして…」
カードの配置がきまる。
「…あれ?これって…」
「どうしたんや?なんやロクでもない結果がでたんか?ん〜?」
一瞬さくらとケルベロスが硬直する。
「どうしたの?二人とも…」
「同じ」「同じや」
「ほえ?」
「これが意味するのは「すみれにそっくり」…つまり…」
「もうすぐ「ミラー」があらわれる…。」
「不思議なもんやなぁ、こういうのを因縁って言うんや」
「まぁ…先に分かって良かった、という事かな」

―次の朝
「ほえ〜…」
日曜の朝だと分かっていても相当早く起きてしまった。
あたしは寝ぼけた頭のままお気に入りの服に着替える。
階段をおりてゆくと朝ごはんの匂いがする。
「ママ、おはよ」
「早いわね、すみれちゃん、ごはんはちょっとまっててね」
「はーい。」
窓の外はいい天気、散歩にでも…と思ったところで弟の事が思い当たる。
「ママ、龍平起こしてくるね。」
龍平の部屋のドアを空け中に入る。
起きていても寝ているような龍平を起こすのは一仕事だ

「ほえ〜」
日曜の朝、でも起きるのはいつも通りの時間
あたしは寝ぼけた頭のままお気に入りの服に…
「ほえ?」
寝ぼけた頭をぶんぶんと振って目を覚ます。
「…おかしいな…洗濯してるんだっけ」
仕方なく別の服に着替える。と
「ふわぁ…なんや、すみれ、さっき起きたんやなかったんかいな」
「ケロちゃんまで寝ぼけてる…変なカードでもいるのかな?」
階段を降りてゆくと朝ごはんの匂いがする。
「ママ、おはよ」「おはよう、さくら」
「あれ?龍くんを起こしてくれるんじゃなかったっけ
それに…服着替えた?…???」
「ママまで…やっぱりクロウカードのしわざかな?」
「カードの気配は無いで?」
テーブルについた時、階段を誰かが降りてくる。
「龍平〜、お…
思わず言葉を飲みこむ。なぜなら
「お姉ちゃんが…」「すみれちゃんが…」「すみれが…」「「あたしが…」」
次の言葉はみんな同じ
「「「「「二人!?」」」」」

※ここまで前スレ561氏カキコ。以下126氏カキコ。


あたしたちがしばらく固まった後、
「あ〜、もうあかんな」
龍平のそばにいた、もうひとりのあたしがぺロリと舌を出した。
「気配も消しとったし、もうすこしすみれちゃんになりきりたかったんやけどな」
「お、大阪弁?」
あたしたちの頭に大きな汗が浮いた。
そしてあたしは、あの占いを思い出した。
「あなたは、ミラーね」
「そうや」
にっこり笑って、もうひとりのあたしが答えた。
「すみれ、封印や!」
「うん!」
あたしは呪文を唱えだした。
「光の力を秘めし鍵よ。真の姿を我の前に示せ。契約の下、すみれが命じる」
「封印解除(レリーズ)!」
封印の杖の手にしたあたしに、もうひとりのあたしは
「イカスやないか〜。それが、魔法少女の決めポーズなんやなぁ〜」
「・・・」
なんか、とってもやりにくい。
「すみれ、なにやっとる!ちゃちゃっと封印や!」
ケロちゃんに言われたあたしは、
「わかってる。汝のあるべき姿に戻れ!クロウ・カード!」
もうひとりのあたしに向かって封印の杖を振りおろした。

ピン!という音がして、封印の杖の先にカードの形が浮かび上がった。
そして、もうひとりのあたしが封印される・・・と思ったとき

シュボッ!

聞きなれない音がして、あたしははね返されて
「キャッ!」
思わず床にしりもちをついてしまった。
「すみれちゃん!」
みんながかけよってくる。
「だいじょうぶ?」
最初にあたしに手を差し出したのは、もうひとりのあたしだった。
「あ、ありがとう」
その手を取って、あたしは立ち上がった。
「うちを封印するには、まだまだ修行が足りんようやな」
「んな、あほな。すみれは、ちゃんとミラーのカードやと言ったで」
ケロちゃんが興奮して言った。
「うちは特殊カードやからな」
「そやから、すみれはお前の正体を・・・ひょっとして?!」
「そうや。そのひょっとしてや。うちは確かにクロウ・カードやけど、うちを封印するには
妹とは別の方法が必要なんや」
「なんやて?!」
「じゃ、あなたを封印するにはどうすればいいの?」
あたしの質問に
「さぁ〜なぁ〜。それを教えたら、番組にならないやろ」

ズザーッ(←すみれたちがコケる音)

「た、確かにそうね」
あたしは、いつのまにかほっぺについていた、ばんそうこうをはがしながら答えた。
「そうや。うちの主(あるじ)になるんには、そのぐらい当ててもらわんとな」
もうひとりのあたしは、にっこりと笑った。そして
「みんな、朝ごはん、まだやろ。うちは逃げも隠れもせんから、朝ごはんにしようやないか」
「そ、そうね」
勢いに押されて、あたしたちは答えた。
「さくらはん」
「はい?」
突然名前を呼ばれて、ママはあわてている。
「せっかくやからお手伝いします。すみれちゃんに封印してもらうまで居候させてもらうわけやし」
「そうね。じゃ、お願いするわ」

・・・ちょっとヘンな感じだけど、悪いカードさんじゃなさそうだし、まぁ、いいか。

「いただきまぁーす」

あたしたちは、朝ごはんを食べ始めた。
「これ、あなたがつくったの?」
「そうや」
あたしは、ちょっぴり驚いた。オムレツがとってもふんわりとできあがっている。
「ママも見てて、びっくりしちゃった。とってもじょうずなんだもん」
「まぁな」
そう答えて、もうひとりのあたしはトーストにジャムをぬっている。
「あなたも食べるの?」
「あかんか?」
「そうじゃないけど、カードなんでしょ?」
「そうや。けど、食べたら、少しは足しになる」
「足しになるって?」
「うちは、主(あるじ)がいない状態やろ?つまり、魔力をくれる人がおらんわけや。
クロウはんにもらった魔力が残っているうちはいいけど、このままやといつか魔力が途切れて
うちは消えてしまうんや」
「・・・」
「そないな景気悪い顔すんな」
もうひとりのあたしは、だまりこんだあたしをみて、すこしあわてて言った。
「クロウはんの魔力はまだ残っておるし、たくさん食べれば、少しは足しになる。
すみれちゃんは、あせらず、うちを封印すればいいんや」
「うん、がんばる」
そう答えると、あたしはジュースを飲みほした。

「ごちそうさまぁ」

ママともうひとりのあたしは、キッチンで後片付けを始めている。
「いいのよ、そんなに手伝わなくても。あとは食器洗い機がやってくれるから」
「そやかて、うち、居候やし。あ、そやったら食後のお茶を入れましょうか?」
「じゃ、お願いしていいかしら」
なんか、昔のホームドラマみたいな会話だ。

「そうや、さくら」
「なに、ケロちゃん?」
「さっきから考えとったんやが、すみれの格好しとるミラーの名前、考えようやないか?
ミラーはミラーなんやけど、さくらのミラーとまぎらわしいさかい」
「気ぃつこうてくれて、ありがとな」
もうひとりのあたしが、ポットを持ってやってきた。
そのあとから、ママがカップやスプーンをトレイで運んでくる。
「じゃ、みんなで名前を決めててくれない?ママは、これからお洗濯だから」
あたしは窓の外を見た。きょうはとってもいい天気だ。これなら、ママじゃなくても
洗濯してみたくなる。
「うん、わかったよ」
「それじゃ、決まったら教えてね」
そう言って、ママはリビングを出て行った。

「・・・さぁてと」
ケロちゃんは、スプーンをカップの中でかき混ぜながら言った。
「おまいさんの名前だが・・・ミラーじゃないとしたら、なんがいい?」
「そうやなぁ・・・うちはかわいいし、性格もいいし、おしとやかやし、アイドルデビューを
ねらえる名前がええな」
「・・・」
あたしたちの頭におっきな汗が浮いた。
「それはおいおい考えるとして・・・鏡にちなんだ名前がええやろな」
ケロちゃんがつぶやくと、もうひとりのミラーさんの顔がぱっと輝いた。
「そやったら、フランス語なんかどうや?ミラーのフランス語。
カトリーヌとか、きっとうちのイメージにぴったしや!」
「・・・今、調べてみるよ」
龍平がケータイを取り出した。こういう調べものは、龍平が得意なんだ。
「フランス語で『鏡』っていうと・・・『ミルワール(miroir)』って言うみたいだけど」
「なかなかやないか、ミルフィーユみたいで。これで、うちのアニメ化も決まりやな!」
勝ち誇ったミルワールさんのバックで花火が上がっている。
けれども、龍平はケータイの画面を見て
「・・・でも、これ m ってついている。ミルワールって、男性名詞だよ」
「なんやってぇぇぇっ!」
場面急展開だ。
「いやや、そんなん最低や!フランス語はよう知らんけど、こんなにかわいいうちに、男性名詞
なんて付けたらあかん!」
ミルワールさんは龍平に詰め寄ると
「他を探せぇ!うちにぴったりの名前を探すんや!」

「じゃ・・・ドイツ語だと・・・『シュピーゲル(Spiegel)』・・・だけど・・・」
「おちょくっとんのか、おのれは!」
シュピーゲルさんの顔が10倍ぐらい大きくなった。
「そないな怪獣みたいな名前、お断りや!」
「・・・だね・・・それに・・・これも・・・男性名詞」
龍平のひとことで、シュピーゲルさんのバックで炎が燃え上がった。
次の瞬間、
「そうや!ヨーロッパがあかんなら、ラテンはどうや?ブラジルなら、きっと陽気で
みんなを幸せにするうちにぴったりな名前になるはずや!」
シュピーゲルさんって、気持ちの切り替えが早いらしい。
「うん、ブラジルだと・・・ポルトガル語だよね」
龍平がケータイを操作する。そして・・・
「鏡のことは『エスペーリョ(espelho)』って言うんだけど・・・」
「なんやとぅ!」
エスペーリョさんの顔が、また10倍ぐらい大きくなった。
「そないなへらへらした名前、付けられる身になってみぃ!うちはかわいくて、性格良くて、
おしとやかなんや!」
自分の姿で、こんなせりふを何回も言われると複雑な感じだ。
そして、エスペーリョさんの気持ちはまた切り替わった。
「じゃ、アジアの言葉はどうや?たとえば中国語なんかは?」
そう言われて、あたしと龍平は思わず顔を見合わせた。
「どうしたん?ケータイで調べんのか?」
「中国語なら調べなくてもわかるから・・・」
あたしと龍平は、もう一度顔を見合わせた。

「中国語だと『ジンズ(鏡子、jing-zi)』になるけど」
「なんやて?」
ガーンって感じでジンズさんは固まった。やっぱり、気に入らないようだ。
「じゃ、お隣の韓国はどうや?」
ジンズさんがこりずに聞くと
「コウル、だね」
龍平がケータイを見ながら言った。コウルさんは脱力した。
そしてしばらくして、
「かわいいのがあったよ。チュルミン(cermin)って、インドネシア語」
「あたしもかわいいと思うけどな、チュルミン」
けれどもチュルミンさんは
「チュルミンやったら、うちよりも、このぬいぐるみの方がぴったりや。なぁ、チュルミン」
「何がチュルミンや!わいは、封印の獣、ケルベロスやで!」

こうしてあたしたちの間では、チュルミンさんの名前がなかなか決まらなかった。
決まったのは、お洗濯がひと段落ついて、ママが戻ってきてからだった。
「どう?ミラーさんの名前決まった?」
「それが・・・」
ママは、あたしたちの話を聞いて、
「それなら、『かがみさん』でどうかな?」
「それ、いただきや!」
最後はとてもあっけなかった。

こうして、もうひとりのミラーさんのことを『かがみさん』って呼ぶことになったんだ。

「ほんま、いい名前付けてくれて、ありがとうな、さくらさん」
さっきまでと違って、かがみさんは上機嫌だ。
「そうや、もう10時やけど、さくらさん、きょうのお昼ご飯、メニュー決まってます?」
突然、かがみさんはママに話をふった。
「そうね、まだ考えてないけど」
「そやったら、お好み焼きはどうやろ?居候させてもらうんやし、お昼ぐらいは、うちが作ります」
「おお!ええ心がけや!」
ケロちゃんが飛びついた。
「お好み焼きやったら、モダン焼きはどうや?お好み焼きは、やっぱモダンやで!」
「モダン焼きやったら、うちの十八番(おはこ)や!うちは大阪が長かったよって、まかせてぇな!」
「おぅ!まかせたでぇ!」
ケロちゃんとかがみさんが、意気投合してる。

「モダン焼きって?」
あたしがママに聞くと、
「お好み焼きの具を、おそばにしたものよ。大阪の方では、よく作るの」
「おいしそうだね」
「そう。ケロちゃんの大好物なの。でも、モダン焼きを作るとなると、材料を買ってこないと
いけないわね。今、うちにおそばはなかったはずだし・・・」
ママがそう言うと、
「そやったら、うちが材料買うてきます!」
かがみさんが、学校の授業みたいに、手を挙げた。

「だけど、かがみさん、お店わかるの?友枝町に来たばっかりでしょ?」
ママが少し心配して言うと、
「それもそうや。じゃ、すみれちゃん、うちの買いもんつきあってくれない?」
「うん、いいけど・・・」
あたしはちょっと迷った。かがみさんと一緒にいるところをクラスの子に見られたら、めんどうな
ことになる。
「そやったら、緑町のマーケットはどうや?あのへんには、クラスの子が住んでおらんって
すみれ、前に言うとったやないか」
「それはいいけど・・・あのマーケットはちょっと遠いよ。お昼までに戻って来れないよ」
あたしがケロちゃんにそう答えると、ママが
「じゃ、セグウェイで行けばいいじゃない」
あたしは、ちょっと驚いた。
「でも、かがみさんとふたりだよ。セグウェイの二人乗りはいけませんって、ママ、いつも
言ってたじゃない」
「・・・うーん」
ママの頭に小さな汗が浮いた。
「しかたないわね。今日は特別よ」
「おおきに!」
「やったぁ!じゃ、今、準備するね。リュック持ってくるから、待っててね、かがみさん」
あたしは、2階の自分の部屋に上がっていった。


「「いってきまぁす!」」
「車に気をつけるのよ」
「「はぁい!」」

すみれとかがみの乗ったセグウェイが、窓の下を通っていく。
「行ったわね」
「ああ」
ケルベロスが、カップのスプーンをゆっくりとかきまぜた。
「よっぽど、すみれと一緒にいたいんやな、あのミラー」
「そうね。もう時間は、そんなにないわ」
「やっはり?ママやケロちゃんもそう思っていたの?」
龍平が身を乗り出した。
「龍平も気が付いとったか。あのカードの魔力が、もうそんなにないって」
「うん。初めての時より、ずいぶん魔力が弱っていたもん」
「初めて?龍くん、かがみさんに会っていたの?」
さくらが驚いて聞く。
「うん。スルーのカードの時・・・」

→回想シーン始まり

「さくらもすみれも無事なようだ。この子が言っていた」
「では、ミラーさんがさくらさんたちをはね返すことができたのですね?」
「ううん。ミラーさんが反射したのは、ママとケロちゃんだけだ」
「「え?」」
龍平のことばに、桃矢と知美は驚いた。
「お姉ちゃんは、ぼくがはね返したみたいだけど・・・」
「はね返したみたいって?」
「よくわからないんだ」
龍平は自分の両手を見ながら、答えた。

←回想シーン終わり

「あのとき、ぼくの手に一瞬、カードが宿った感じがしたんだ。ぼくはカードを使えないから
そんなはずはないと思ったんだけど・・・今日、かがみさんの気配を感じて、それが
あのとき、ぼくの手に感じた気配と同じだということがわかったんだ。だから、あのとき、
ぼくがおねえちゃんを反射できたのは、かがみさんのおかげだったんだ」
「・・・そうやったんか」
「スルーの時に比べると、今のかがみさんの魔力、ものすごく弱くなってるよ」
「そうやな。ミラーのカードにとって、姿を変えたり、何かを反射したりするんは、ごっつう
魔力を消費する。主(あるじ)のおらん、今のミラーにとっては、ほんまにしんどかったはずや」
ケルベロスは、スプーンを口に運んだ。

「あのカード、よっぽど、すみれに主(あるじ)になってもらいたいやろな。けさみたいに
『うちは逃げも隠れもせん』なんてせりふ、主(あるじ)のおらんカードが言うもんやない。
それにスルーのカードの時の行動といい、ほんまにすみれのことが好きみたいや」
「じゃ、なんで、かがみさんは封印の仕方を教えてくれなかったんだろう」
龍平の疑問に、ケルベロスは答えた。
「仕方ないんや。あのカードを封印できるんは、封印する方法を自分で見つけたもんだけなんや。
もし、誰かがすみれに封印する方法を教えたら、すみれは永久にあのカードを封印できなくなる」
「そんな!」
「そやから、やっかいなんや」
ケルベロスは、スプーンを置くと、さくらの方を見て言った。
「さくら、あのミラーの魔力、どのぐらいもつと思う?」
「・・・すみれちゃんの姿でいるままなら、1週間ぐらい・・・」
「わいと同じ見立てやな」
「なら、その間に、おねえちゃんが封印する方法を見つければいいんだね?」
「そうや、龍平。ただし、1週間ちゅうんは、すみれの姿のままでいた場合や。
なんかあって、別の姿に変わったり、何かをはね返そうもんなら、一発で魔力を使いきってしまうで」
「テコの使い方にコツがあるんや。こう、テコの元を持って、人差し指を支えにして、手前に
ひっくり返すんやで」
「うまくできるかな?」
「練習すれば、できる。あとでいっしょにやろうな」
「うん」

セグウェイに乗って、緑町のマーケットに行く間、かがみさんはモダン焼きの作り方について
いろいろと教えてくれた。

「気ぃつけなあかんのは、手を手前に引かんことや。生地がばらばらになってしまうんや。
あ、車や。すみれちゃん、道の隅に寄ってぇな」
後ろから車があたしたちのセグウェイを追い抜いて行く。
「ここは公園の中やろ?なのに、さっきから車がびゅんびゅん通って行く。どういうことや?」
「仕方ないよ。この道を抜けた先がマーケットの駐車場だから」
「そやかて、公園の中を通ることはないやろ。子どもたちもぎょうさん遊んでいることやし、
今に事故が起こるで」
「本当は、別に道があるんだけど、今、工事中なんだ。工事が終われば、車は減るよ」
あたしは、工事中の道を指差そうとして、公園の外の方を見た。
「あや?」
「なんや?」
「クレープ屋さんだ。あそこに見える、黄色い車、おいしいクレープ屋さんなんだよ」
あたしは、セグウェイを止めた。
「どないした?急に止まって?」
「うん、あそこのクレープ食べようかなって思って」
「ほんまか?それやったら、うちの分も買うて来てくれるんか?」
「いいよ」
「おおきに。で、何がうまいんか?」
「あたしは、バナナチョコクリームが好き。かがみさんは?」
「クレープか・・・リンゴカスタードなんて、ある?」
「うん、あるよ。あのお店、ものすごく種類が多いんだ」
「そやったら、リンゴカスタードにシナモンがいいな」
「わかった。じゃ、行こう」
その時、あたしは、セグウェイでお店まで行けないことに気がついた。
クレープ屋さんのあるところまで、芝生だし、芝生の中には飛び石しかないから、セグウェイで
走ると芝生を痛めちゃう。
「そやったら、うちがここでセグウェイを見てるわ。そんなに遠いわけじゃないし、
すみれちゃん、行ってらっしゃい」
「うん。ありがとう」

「クレープ♪クレープ♪おいしいクレープ♪ジャムにチョコにカスタード♪」

ふたり分のクレープを持って、戻って来ると、セグウェイのそばにふたりの人影があるのに、
あたしは気がついた。ひとりはもちろんかがみさんで、もうひとりは・・・
「あれは・・・衛(ウェイ)くん!」
あたしは、急いで近くの木の陰に隠れた。
 
(かがみさんが、衛くんとお話してる!)

ドキドキドキドキ・・・

(かがみさんと衛くん、何をお話してるんだろう・・・)

ドキドキドキドキ・・・

(かがみさん、大阪弁で話したりしないよね)

ドキドキドキドキ・・・

(もし、そうだったら、あたしのこと、へんな女の子って思われるかも)

ドキドキドキドキ・・・

(どうなんだろう・・・でもでも、出て行くわけに行かないよ!)

ドキドキドキドキ・・・

(ほぇ〜。心臓が破裂しそうだよ・・・)

「じゃあ、また」

そのとき、あたしの耳に聞こえてきた、衛くんの声。
あたしは振り返って、木の陰から、そっとふたりの方を見る。
かがみさんのそばから、衛くんの乗ったセグウェイが離れて行く。
(もう少し、もう少し・・・)
衛くんの姿が見えなくなったのを確認すると、あたしは
「かがみさん!」
かがみさんの所に、ダッシュした。
「おかえりなさい、すみれちゃん」
にっこりと笑って、なにもなかったように、かがみさんは言った。
「かがみさん、あの、今の、衛くんと・・・」
あたしがあわてて聞くと、かがみさんは
「安心してや。うまくいったで」
「うまくって、なにが?」
「もちろん、『あんたのこと、好きやねん。うちとつきおうてください』っちゅう、愛の告白や」

ほ、ほぇ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!!!

「よかったやないか。うまくいって」
「よくない!」
あたしは、思わず言った。
「どうしてや?」
かがみさんは聞き返す。
「好きなんやろ?」
「・・・うっ」
あたしは、だまりこんだ。だって、そんなこと、衛くんのことを好きだなんて、これまではっきりと
ことばにしたことがなかったから。けれど、
「そう、あたしは衛くんのことが好き」
「なら、よかったやないか」
「よくない!」
「どうしてや?」
「だって、好きなんだもん。だから『好きです』って、自分で言いたい!自分の気持ちは、
自分で言いたいんだ!だから、だから、かがみさんに言ってもらうのは、違うと思う!」
あたしがそう言うと、かがみさんは少し驚いたようだった。
そして、あたしは次に言うことばが見つからなくて、ただ、クレープを持って立ち続けていた。

かがみさんは、にっこり笑うと

「合格や」
「ほぇ?」

そのことばは、いきなりだった。

「合格って、なにに?」
「すみれちゃんが、うちの主(あるじ)にふさわしいかどうかのテストにや」
「ほぇ?」
突然、愛の告白からテストに話が飛んだので、あたしの目は点になった。
「ミラーのカードをしとるとな、しょうもないことのために召喚されることが多いんや。
自分ではやりとうないこと、やりたいんやけど自分ではできへんことを、うちにやらすために
うちを召喚する。そないなこと、もう、うちはごめんやから、すみれちゃんがそんな連中と
違うことを確かめとうて、それでテストさせてもろうたんや」
「じゃ、愛の告白なんて・・・」
「してへん!」
;≒;#;fhsれおpぎゅひj!

あたしは、思いっきりコケてしまった。

「うまそうやな。それ、うちの分やろ?」
かがみさんは、思いっきりコケたはずなのに無事だったクレープを見て言った。
「う、うん」
リンゴカスタードのクレープを渡す。かがみさんはクレープを食べて、
「おいしいなぁ。こんなおいしいクレープを食べたんは、ひさしぶりや」
「でしょ?あたし、ここのクレープ、大好きなんだ」
あたしも、バナナとチョコクリームがたっぷり入った、クレープを食べだした。

あたしたちが乗ったセグウェイは、マーケットに向かって進んで行く。
「かがみさん」
「なんや?」
「かがみさんは、友枝町に来る前はどこにいたの?」
「いろいろやな」
「それって、かがみさんの主(あるじ)が、いろいろいたってことだよね?」
「それは、ちょっと違うな」
「違うって?」
「うちは、クロウはんに作られた。うちがこうしてすみれちゃんと話できるのも、クロウはんの
魔力のおかげや」
「じゃ、ずーっと、クロウさんの魔力で動いているの?」
「そうや。うちは、ずーっとクロウはんの魔力だけでやってきたんや。そやから、うちの主(あるじ)
はクロウはんだけやと、うちは思うとる。けどな、うちを召喚する人は大勢いたんや」
「どういうこと?」
「クロウはんかて、最初からカードを作れたわけやない。最初は魔法使いのギルドみたいなとこに
入って、魔法を勉強してたんや。そんとき、ギルドで使うためにうちを作ったわけや。
つまり、うちはクロウはんの魔力で動いてるんやけど、ギルドにいた、いろいろな魔術師に
呼ばれてたんや」
「じゃ、ママのミラーさんとは違うんだね」
あたしは、ケロちゃんが話してくれた、ミラーさんのお話を思い出した。

「かがみさん、ママのミラーさんと会ったことあるの?」
「ああ、何回か会っとる」
「いっしょに遊んだりしたの?」
「まぁな。けど、うちが妹に会えるんは、魔法の儀式の時が多かったん。そやから、あんまし
遊ばせてもらへんかったけどな」
「そうなんだ」
「同じカードでも、妹はクロウはんにだけ召喚されていた。うちと違って、おとなしい性格やから、
その方がよかったんやろな。うちは、いろんな魔法使いに召喚されたけど、クロウはんほどの
魔法使いは他におらんかった」
「クロウさんって、すごい人なんだね」
「そうや。ほんまに、クロウはんは何百年にひとりっちゅうほどのすごい魔法使いやったんや。
それが友枝に来てみたらどうや。クロウはんと同じぐらいすごい魔法使いがごろごろおるやないか。
さくらさんに、龍平くんに」
「龍平が?」
あたしはちょっと驚いた。確かに龍平に魔力はあるけど、カードは使えない。それとも、あたしが
知らないなにかすごい魔力を持っているんだろうか?
そのとき、
「ボールぅ!」
と、いう声がした。セグウェイの前をボールがコロコロと転がっていく。
そのボールを追っかけて、小さな女の子が夢中で駆けてくる。
「危ないよ!」
あたしがそう声をかけるのと同時に、車のクラクションが鳴り、急ブレーキをかける音が聞こえた。
「あかん、ぶつかる!」
かがみさんが、セグウェイを飛び降りた。
「かがみさん!」
あたしもあわててセグウェイを降りた。
女の子をかばっているかがみさんの50センチぐらい手前で車が止まっている。
「だいじょうぶかい?」
その車を運転していた人も降りてきた。
「だいじょうぶです」
かがみさんはそう答えると、足元に転がっていたボールをその女の子に手渡した。
「これからは、気をつけて遊ぶんやで」
「ありがとう、おねえちゃん」

女の子と車が去るのを確かめて、あたしはかがみさんに聞いた。
「だいじょうぶ?!」
「・・・だいじょうぶや」
「だいじょうぶじゃないでしょう!」
一瞬のことだけど、あたしには見えていた。かがみさんは鏡に戻って、女の子にぶつかるはずの車を
はね返していたんだ。そして、また、あたしの姿に戻っている。だから、かがみさんはものすごく
魔力を使ったはずだ。
「・・・そうやな」
かがみさんは気を失って、あたしにもたれかかった。
「かがみさん!」
かがみさんのからだのところどころが透明になっている。衛くんとの結婚式のときのミラーさん
みたいに魔力が無くなりかけているんだ。

「かがみさん、しっかりして!」

「すみれちゃん?!すみれちゃんなの?!」
そのとき、あたしたちのそばに車が止まった。運転していたのは
「しぃ先生!どうしてここに?」
「マーケットでお買い物していたら、魔力の気配を感じて、あわてて来たの。
もしかして、となりの子は・・・カード?」
「そうなんです。かがみさん、魔力がほとんど無くなってしまって消えそうなんです」
「とにかく、その子を車に乗せてあげて。私の病院に行きましょう」
「はい!」
あたしは、かがみさんを車に乗せた。しぃ先生は、セグウェイをトランクに積んでいる。
「急ぎましょう」

先生は車を発進させた。
「かがみさん・・・」
かがみさんのからだのあちこちが透明になっている。
「もう少しで、病院だからがんばって・・・」

病院に急ぐ施の車が、衛のセグウェイを追い抜いたことを、施もすみれも気がつかなかった。
「すみれさん、早く気付いてください」
衛は、セグウェイを止めて、過ぎ去って行く車を見つめていた。

「先生、かがみさんの様態は?」
病院に駆けつけたママが、心配そうにしぃ先生に聞く。
「魔力が尽きかけています。このままでは、あのカードは消えてしまいます」
「そんな。魔力の回復剤とか、使えないんですか?」
しぃ先生は首を振った。
「回復剤は、魔術師に使うものです。魔術師の魔力を元に動く精霊や氏神に使う薬はないのです」
「・・・」
あたしは、ママと先生を会話を聞いて、ベッドに横たわるかがみさんの手を握りしめた。
「ごめんなさい。あたしがかがみさんを封印していれば、こんなことにはならなかったのに」
「お姉さん・・・」
あたしのとなりにすわったミラーさんが、語りかける。
ふっと、かがみさんの目が開いた。
「・・・」
「お姉さん!」
「ひさしぶりやな。元気そうやないか」
「はい」
かがみさんはベッドのまわりを弱々しく見渡して
「さくらさんに、龍平くん、すみれちゃんに、みんな、うちのことを心配して来よったんか。
それに、チュルミンまで来よって、うちはほんまに人気もんなんやな」
「あほ。そないな笑えん冗談言っとる場合か」
ケロちゃんも、さすがにこんなときは突っ込みを入れられない。
「かがみさん、しっかりして!」
あたしは、かがみさんに呼びかけた。
「しっかりするどころやないみたいやな」
「あたし、まだかがみさんにモダン焼きの作り方、教わってないんだよ!教えてくれるって
約束してくれたじゃない!」
「堪忍な。今度ばかりはだめみたいや。もう、からだに力が入らへん」
かがみさんのからだの透明な部分が広がっていく。
かがみさんはミラーさんを見て、
「あんたも達者でな。さくらさんに可愛がってもらい。さくらさんは素敵な人やさかい」
「はい」
ミラーさんの目から、涙がこぼれ落ちた。
「すみれちゃん、こんなことになってしもうたけど、うちはすみれちゃんに出会えて、
ほんまによかったと思うとる。元気でな」
「だめだよ、そんなこと言っちゃ!」
あたしは、かがみさんを抱きしめた。
「!」
かがみさんのからだは、ほとんど重さがなかった。本当に消えかけているんだ。

ごめんなさい、かがみさん。
あたしがしっかりしていないから、だめなんだ。
あたしが封印する方法を見つけていれば、こんなことにはならなかったんだ。
ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・

「・・・かがみさん?」

あたしは、おかしなことに気がついた。かがみさんは、あたしの姿を映しているはずなのに

「ピアスをつけていない?」

耳にピアスがなかった。
そのとき、病室中にまぶしい光が広がった。
「・・・ほぇ?」
目をこらすと、目の前にいるのはかがみさんの真の姿だった。
アラビアンナイトに出てくるような女の子の服を着て、両手で鏡を持っている。
「すみれちゃん、ようやっと気がついてくれたんやな」
「ど、どういうこと?」
「うちを封印する方法や」
「ほぇ?」
「うちはな、誰かの姿を映すときに、どこか1か所だけ本人と違うように映るんや。
その違うたところを見つけるんが、うちを封印する方法なんやで」
「そ、そうだったんだ」
あたしは、手で涙をぬぐった。さっきから、涙が止まらない。
「さぁ、はよううちを封印してや。おなかペコペコなんやで」
「うん!」

あたしは呪文を唱えだした。
「光の力を秘めし鍵よ。真の姿を我の前に示せ。契約の下、すみれが命じる」
「封印解除(レリーズ)!」
あたしは、封印の杖を握りしめた。
「汝のあるべき姿に戻れ!クロウ・カード!」
ピン!という音がして、かがみさんから、封印の杖に魔力が流れていく。
「ほんまに、間におうてよかったわ。これから苦労をかけると思うけど、よろしくな、龍平くん」
かがみさんは、龍平にそう言うとカードの形になった。
「かがみさん、龍平に苦労をかけるって?」
あたしの手にすべりこんだかがみさんのカードは、
「あ、うちはクロウ・カードやから苦労をかけるって、その、寒いギャグやったな。すまん」

「すみれちゃん、がんばったわね」
「すみれ、ようやったな」
ママやケロちゃんたちがあたしのそばに来た。
「そうでもないよ。偶然だったんだよ」
あたしは、かがみさんのカードを抱きしめた。
「でも、封印できて、こんなにうれしかったことははじめてだよ。
かがみさん、もう絶対に消えたりなんかしないでね。約束だよ」
「ああ。約束と言えば、モダン焼きの作り方教えたるさかい、4時には召喚してや。
その頃にはうちも元気になってるさかい、晩ごはんはモダン焼きにしようや」
「うん!」


「今や、ひっくり返すんや」
「えい!」
かがみさんの声にあわせて、あたしは、テコをひっくり返した。
「うまい、うまい。次はおそばと生地がなじむように、テコで押さえといてな」
「すみれ、そばはカリカリにな」
ケロちゃんが注文をつける。
「ケロちゃん、もう食べちゃったの?お皿、からっぽじゃない」
「すみれの作るモダン焼きがあんまりうまいさかい、あっというまにな」
「もう、そんなに食べたら、みんなの分、なくなっちゃうよ」
すると、ママがキャベツを切る手を休めて
「だいじょうぶよ。ケロちゃんの分も考えて、おそばやキャベツ、いっぱい買ってきたから」
「さすが、さくらさまや!」
ケロちゃんはごきげんだ。
「もう作り始めてるんだ」
龍平が2階から降りてきた。かがみさんを封印したあと、急に眠いって言って今まで寝ていたんだ。
「龍くん、ミラーさんがお味噌汁を作っているから手伝ってあげて」
「うん」

「えい!」

あたしは、もう一度、モダン焼きをひっくり返した。

今日の晩ごはんは、最高においしくなりそうだ。

<すみれともうひとりのすみれ:終劇>

突然ですが、
ケロちゃんにおまかせ!

こにゃにゃちわー!
みんな、夏休み楽しんどるかあ?
そろそろ宿題始めとかんと、今週のさくらみたいに地獄みるでぇ!

きょうは、>>161 さんのこと
(161 名前: CC名無したん 04/08/26 19:06 ID:nBHnAnYq
>>126氏のミラー編が一段落したら漏れが今書いてる
番外編「知世の回想 ダスティン=ホフマンさんにはなれませんでしたわ。」
を投下しようと思ってまつが、OKでつか? )を >>126 に聞いてきたでぇ。
メモをここにもらってきておる。なになに・・・
『今のお話が終わるのは10月になると思います』
なんやと。
てなわけで、>>161 さん、書くんやったらちゃっちゃと書いたほうがええと思うでぇ。
なにしろ、今の話はうちが主人公の大スペクタクルやから、ちょっとやそっとじゃ終わらん・・・
うあ、あ、なにをあqwせdrftgy!

「だまらんかい、大阪弁のミラー!すみれに封印してもらう前に、わいの姿になるやなんて、
ええ根性しとるやないけ!」
「うわ〜、ばれたかぁ〜!」
「当たり前や!お前は≒л☆なんやからな!」
「か、堪忍や!それだけは言わんといて!それがばれたら、うちが主役はれんやないかぁ!」

・・・てなわけで、これからますます盛り上がる
『カードキャプターすみれ さくらと小狼のこどもたち』
みなも楽しみにしててぇな。ほななぁ〜。


次回予告
いつもの時間に目が覚めた、月曜日の朝。
寝ぼけた頭でクローゼットに行くと、いつものところに制服がない。
おかしいなぁ?クリーニングに出したのかな?と思いながら
朝ごはんを食べに1階におりて行くと

ほぇ〜!かがみさん、どうして!?

カードキャプターすみれ さくらと小狼のこどもたち
すみれとかがみの迷コンビ?

次回もすみれと一緒に
さくらと一緒に
封印解除(レリーズ)! <<NEXT

BUCK

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